マックギル疼痛質問票
McGill Pain Questionnaire, MPQ
この心理テストタイプの質問票はメルザックMelzackという心理学者が1975年に開発しました。痛みの強さとともに,その特徴の質的評価ができます。
MPQは,痛みの性質を表わす78の単語からなり,それらは20の語群にグループ分けされています。そして,20の語群はさらに感覚指標群(PRI-S,10群),感情指標群(PRI-A,5群),評価指標群(PRI-E,1群),そして混合指標群(PRI-M,4群)の4つに分類されています。20の語群には3~5個の類義語が強度順に並べられていて,該当する痛みの表現があれば各語群の中から1つだけ選びます。該当する言葉がなければその語群は飛ばしてください。そして項目群の最後に,現在の痛みの強さ(Present Pain Index,PPI)をたずねる項目が設けられています。
MPQの採点はPRIとPPIにより総合的に行います。つまり,PRIでは各項目から単語が選択されていた場合,項目の単語群の上より1点,2点,3点と順位点がつけられます。例えば,1の項目のうち上より3つ目の「波打つような」を選択したときは3点となります。PRI-S,PRI-A,PRI-E,PRI-Mの4分類ごとの合計得点と,それら4分類の得点すべてを合計した総合点(PRI-T)で痛みの質を評価します。さらにもう一つの採点方法として,回答者が選択した単語の数(Number of Word Chosen,以下NWC)も使われます。また,痛みの強さPPIは0~5点で表します。このほかに,MPQには,痛みの場所や持続時間などを尋ねる項目も設けてあります。